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日志


2006/8/12

「妖怪大戦争」

基本的に地上波で放映された映画は,録画しないことにしているのですが(CMでぶつぶつに切られてしまっているので),昨日の「妖怪大戦争」はついつい録画して本日再生しました。
40年前の前作は,大昔子どもの頃白黒TVで見た記憶がありますが,おどろおどろした雰囲気しか覚えていないので,いずれ見たいものです。
今回は,監督が数年で20数本もの作品を世に出してきた三池崇史だけに全く期待感は無かったのですが(数年前見た「サラリーマン金太郎」も外したし),封切りを見て面白かったという意見も周囲に少なからずありましたし,製作に水木しげる御大の名が京極夏彦に宮部みゆきの名とともにクレジットされており,ついつい期待をしてしまいました。

いやー,まずこちらをご覧になって,キャストの豪華さに驚いてください(笑)。
子役の神木隆之介くんはともかくとして,文太兄いに佐野史朗,柄本明に近藤正臣といった大河ドラマの主役級がちょい役ですからね。
ま,Reviewはあとでゆっくり読んでいただければ良いと思います。
勿論私は視聴後に読みましたが・・・。                              
邦画にしては最大級のCGと特撮を駆使し,出てくる妖怪は12万超。
これだけでも相当な予算をかけているというものです。

しかし,はっきり言って,なんじゃこりゃ~(故松田優作の声で)でしたね。
ハリウッドのジェットコースタームービーに食傷気味の私としては,邦画や韓国映画の持つのほほんとした雰囲気が最近は好みなのですが(そういう意味で先日見た「チルソクの夏」は気に入りました),これはもう何と言って良いのやら・・・。
笑えないギャグのセンス,大仕掛けの割りにしょぼいCG,垢抜けない演出,子ども向けの娯楽作のくせに子どもにはわかりにくい設定等々,邦画の悪いところが出てしまったような作品となっていたのが残念でした。

しかし,どんな作品にも必ず一つは何かよいところがあるものです。
・・・ということで,今回は出ずっぱりの高橋真唯おねいさん太ももに萌えぇぇ~でした(をいをい・・・)。
上記Reviewを読むと,男性は皆々同意見が多かったので安心した次第(安心してどうする)。
でもって,ついつい画像検索して・・・(するな)。
基本的に見終わった番組はHDDから即刻消去するのですが,どうしよう,もう一回おねいさんの場面だけ見てから消そうか・・・(見るな)。
おっと,これ以上書くと倫理規定に抵触して,ゲイツくんから出入り禁止にされるかも・・・(遁走・・・)。
2006/3/19

"Chariots of fire"

仕事帰りに,来店ポイント100点(100円分)を目的に,毎度毎度のY△M△D△電機に寄ったことが失敗といえば失敗でした。
どうせ,PC売り場に行っても当然買わないし,店員からも多分「冷やかしブラックリスト」に載っていると思われる私なので相手にされないし(以前若い店員が寄ってきたが,私と顔見知りの店員から呼び戻されていた・・・),中古のゲームソフトの品揃えはもともと今ふたつだし(今月中が有効期限の中古ソフト限定割引券\500のみ3枚もある・・・),ま,DVDでも見ていくか,と思ったのが運の尽きだったのでしょう・・・。

即買いでした。
\4,179が\2,682でしたから・・・。
確か廉価盤も出ていたはずですが,買い得感はこちら,と踏みました・・・。

最初に見たのは,85年だったと思いますので,もう20年以上前になります(TBS系でした)。
BS2での初放送が93年春(丁度今頃でした)でしたので,その時録画したテープを回して以来見ていなかったことになります・・・。

早速見たかったのですが,何せ仕事が佳境だったもので,毎日パッケージを眺める日々が続いています(中身はこちらで・・・)。
81年製作で,翌年の2月頃に今は亡き二番館で\500で見た記憶があります。
周囲の映画好きの友人たちによる評判は散々で,「暗い」,「面白くない」といった感想が一様に返ってきました。

そうなると,天の邪鬼がむくむくと頭をもたげてくるのが私の常。
どれ程「暗く」,どれ程「面白くない」か見てやろうじゃないか,と映画館に乗り込んだ次第です。
尤も,同年ヒットしたハリウッド映画が「レイダース-失われた聖櫃」でしたから(これはこれで,もう二度と生まれようのないスピルバーグの傑作と思っていますが),そんなジェットコースタームービーと一緒に見たら,確かに「暗く」「面白くない」となるのかもしれませんが・・・。

舞台は1954年の第8回パリオリンピック。
短距離走に火花を散らす英国人の二人の若者。
その姿を淡々と丹念に追っただけの作品です。
尤も,英国人と書きましたが,これは正しくなく,主人公の一人であるエリック・リデルはスコットランド人宣教師の息子として生まれ,神のため信仰のため走ります。
したがって,スコットランド国教会は神が最高位にありますので,英国王の要請も退ける程の強い意志を示します。
対する今一人の主人公,ハロルド・エイブラハムズは亡命してきたユダヤ系リトアニア人二世です。
彼は,英国正教会による他民族への偏見に対して,民族の誇りをかけて走ります。

第一次世界大戦の爪痕が強く残る20年代欧州の政情。
信仰と民族,そしてナショナリズム。
今尚古びた印象を感じさせないブリティッシュ・トラッドのファッション。
時々挿入されるスコットランドやケンブリッジの風景。
色彩感を極度に抑制した,全く派手やかさのない映像の中から,そうしたものがごく自然に,そして香気のように立ち上ってきます。
ですから,「暗い」とか「(ちょっと見には)面白くない」という印象を拭えない場合もあるかもしれませんが,逆に言えば,奥行きの深い底光りするような内容とも言えると思います・・・。

曲は,ギリシャの作曲家ヴァンゲリス。
「ブレード・ランナー」や「南極物語」同様,電子音を駆使したサウンドが特徴的ですが,本作ではパイプオルガンやフルオーケストラを思わせるようなアコースティックな和声が顕著で,格調高いスコアを提供しています。
さらには,その時代売れっ子だった作曲家アーサー・サリヴァンの歌劇「ミカド」(その名の通り,日本をパロった内容)の一節や,同時期にやはり流行した賛美歌「エルサレム」(私は,若い頃EL&Pの同曲で知りましたが・・)が挿入され,効果的に演奏されていました・・・。
そのあたりは,こちらが詳しいです・・・。

最後に。
何と81年のアカデミー賞作品賞を取っているんですね。
こんなのがアカデミー賞取るなんて・・・と言われそうですが,私に言わせると今と違って権威があったということでしょうか・・・。
尤も,パッケージに貼ってあった「タイタニック」と合わせてを買うともう一枚貰える,というのには呆れました。
余程「タイタニック」を生産しすぎたのでしょう・・・。
2006/2/1

アカデミー賞にもの申す

のっけからすみません。
辛口でいきます,というか,毒吐きます。
多分,「大きなお世話様」な内容になること必至ですが,このサイト自体が大きなお世話以外の何者でもないので,さらに存在意義を疑われることになりそうですが,ちょいとはしゃぎすぎ,というか,煽りすぎのマスコミに対してかちんと来ましたので,敢えて書かせていただきます。
もしかすると,誹謗中傷ということで,msnから刎ねられるか,クレームが付くかもしれませんが・・・。
 
 
宮崎駿監督による「ハウルの動く城」がアカデミー賞長編アニメ部門にノミネートされたそうだ(こちら参照)。
ノミネートは三作品。
3年前の「千と千尋の神隠し」以来,3年ぶりの受賞が濃厚となった,とのことだ。
本来なら慶賀に堪えない,とか,ようやく我が国のアニメが世界に認められたか,オスカー獲るくらいの素晴らしい作品なんだ,となるのが普通なのだろうが,私のようなひねくれ者にとって,アカデミー賞こそ疑問,というか,欺瞞に満ちたものに思われてならない。
勝手に選考して,勝手に褒め称えるならば別に構わない。
ところが,「アカデミー賞○部門独占」とか「アカデミー賞○×部門ノミネート」とかいうキャッチが付くと,それのみが一人歩きしてしまい,それがさも素晴らしい作品であるかのような錯覚に陥るおそれがある(日本人だけか?)。

ここ何年か,私が見た作品賞受賞作を何作か挙げてみる。
 
97年 「タイタニック」
98年 「恋におちたシェイクスピア」
99年 「グラディエーター 」
02年 「シカゴ」

因みに,この中で受賞が決まってから見たのは,「グラディエーター」のみで,あとは3月の受賞決定前に見た。
作品賞というからには,その年でもっとも優れた作品に与えられて然るべきものと思うのだが,この4作品は,悪いがどれも優れた作品として後世に残るべきものとは到底思われない代物ばかりだと思う(勿論,私がそう思っているだけかもしれないが)。

では参考までに,以前の作品賞受賞作で,私が見たものを挙げてみる。

39年 「風とともに去りぬ」
41年 「わが谷は緑なりき」
43年 「カサブランカ」
51年  「巴里のアメリカ人」
53年 「地上より永遠に」(ここよりとわに)
54年 「波止場」
57年 「戦場に架ける橋」
58年 「恋の手ほどき」
59年  「ベン・ハー」
60年 「アパートの鍵貸します」
61年 「ウェスト・サイド物語」
62年 「アラビアのロレンス」
64年 「マイ・フェア・レディ」
65年 「サウンド・オブ・ミュージック」
67年 「夜の大捜査線」
70年 「パットン大戦車軍団」
71年  「フレンチコネクション」
72年 「ゴッドファーザー」
73年 「スティング」
74年 「ゴッドファーザーpart2」
76年 「ロッキー」
81年 「炎のランナー」
84年 「アマデウス」
87年 「ラストエンペラー」

ずらりそろった豪華ラインナップ,という感じで,古今の名作一堂に会す,といった趣だ。
ま,「巴里~」,「~大捜査線」,「パットン~」,「炎~」,あたりは,異論も有るだろうが,いずれにしても製作者の志の高さがうかがえる作品ばかりで,昨今のもの-特に上述4作とは比較にならない。
42年受賞の「ミニヴァー夫人」(ウィリアム・ワイラー監督)を見ていないのが残念だが,かつては権威有る賞だったオスカーも地に墜ちたり,といったところだろう。

3年前長編アニメーション部門で受賞した「千と千尋~」だが,私は全く楽しめなかった(退屈で途中で寝たくらいだ)。
主人公が美形でなく普通っぽくて良い,とか,昔の日本のイメージが良く表現されていた,とか,魑魅魍魎の類が個性的で斬新,とかいう讃辞をよく聞いたが,大風呂敷を広げたようなその設定が,宮崎監督のはしゃぎようにしか見えず,迷走としか思われなかった記憶がある。
「ハウル~」は見ていないから何とも言えないが,キムやん出した時点で??である。
商魂見え見えだが,私の周りの女性は5人があの台詞に痺れDVDを買った。
そんなものに天の邪鬼な私が飛びつく筈は無い。
ま,レンタルDVDが新作扱いでなくなったら見てみようか,ぐらいの気でいる(誹謗するなら見るなよ,との声はもっともである)。

但し,誤解無きように言っておくが,私は決して宮崎作品が流行ものだから嫌い,と言っているのではない。
晩年の黒澤明や90年代以降のスピルバーグがブランドバリューと化したのと同種のものを近年の「もののけ姫」以降の作品に感じてきたが,少なくても「~ラピュタ」「~トトロ」,「~宅急便」,「~豚」の4作は今尚傑作と思っているし,DVDも欲しいくらいだ(「~豚」のみ持っている)。

要は,オスカー獲ったから(或いはノミネートされたから)優れた作品なのではなく,優れた作品であるからこそ,真に権威と名誉ある賞を受賞するべきなのだろう。
イメージ戦略に弱い日本人は(私も含めて),情報の取捨選択能力を磨くべきなのだろうと思う・・・。
2006/1/21

今年の一作目

封切りを見に行かなくなって数年。
映画は専ら週末のDVD鑑賞に徹しています。
但し,今年は年明けからTV大型時代劇の鑑賞が相次いだため,一本も映画を見ることなく来てしまいました。

どうでもよいことですが,年明け最初の一本,というのは個人的に結構拘りがありまして(笑),作品を選んできたつもりです。
当たりかはずれか,によって,その年の運気を占うつもりはありませんが,やはり新年初の一作は大当たりだと嬉しいですから・・・。

ちなみに2003年は,チャン・イーモウ監督の「初恋のきた道」,翌2004年はタイ映画の「アタック・ナンバーハーフ」,そして昨年は「スパイダーマン2」だった記憶があります。
「初恋~」と「アタック~」は個人的に大当たりでしたので(DVD買っても良いかな,という気にさせられました),翌年は私の周囲が皆絶賛していた「スパイダーマン2」なら気楽に見られるか,と思って選んだのですが,ま,前作よりは良かったかな,という感じでした。
そして,今年。
丁度,いつも行きつけのG◇Oが半額セールだったので(DVDのレンタル料が\20上がっていたのは癪でしたが),久々に退勤途中に寄って来ました。

新作を二本,待望の「スターウォーズEp3-シスの復讐」と,何年か前の韓流ドラマ「ソニジニ」,そして旧作扱いになっていた山田洋次監督の「隠し剣 鬼の爪」の合計三本をレンタル。
合計\460ですから,まあ他店よりは安いかな,と自己満足。
できれば,小袖さんもお薦めだった「亡国のイージス」か,おばさん顔のヨン様ではなくおねいさん目当てで「四月の雪」(評判今ふたつのようですが・・)が見たかったのですが,生憎どちらも大量に入荷していたにもかかわらず,全てレンタル中。
対して「SW Ep3」は数本残っていました。
流行は去った,というか,もう誰も「SW」は見向きもしなくなった,ということでしょうか・・・。

で,本年初の一作となったEp3ですが,昨夜例によって窓の外で冷やしておいた安売りのBOXワインを飲みながら深夜に鑑賞しました。
興奮冷めやらぬうちに,感想を本日の話題にしようかと目論んでいたのですが,例によって長大エントリが予想されますし,今から長時間にわたってワープロを叩く気力もないので先送りにします・・・(軟弱者・・)。
で,今夜は,おねいさんに萌え萌えの韓流ドラマを・・・。
 
(にしても,「亡国のイージス」見たいです。明日まで半額セールだから,逝ってみようかな・・・)
2005/12/29

映画バトン

昨年からお世話になっているのはらさんのところから,「映画バトン」を強引にいただいてきました。
例によって,「いただいた」のではなく,私が勝手に「いただいてきた」だけです・・・(汗)。
ここ2年程封切り見ていないし,今の俳優や監督についても詳しくないし,好きなジャンルも偏っているし・・・で,独善に充ち満ちたものになることは必至ですが,私の独りよがりにお付き合いいただけるとありがたいです。
 
1.初めて映画館で観た映画
 
  「東京オリンピック('65/日)」
 
就学前でした(年バレ)。
父に連れられて飽きずに見た記憶が・・・。
製作依頼側は記録フィルムを,監督の市川崑は芸術としての「絵」を撮りたかったそうです。  
そんな矛盾からつくりだされたドラマティックな映像美は,今尚私の心を捉えて止みません。
アベベに三宅義信,東洋の魔女にチャスラフスカ・・・。
因みに,次に見た映画は大映の「ガメラ対ギャオス」だったりします・・・。

2.最後に映画館で観た映画
 
  「ゴジラ+モスラ+メカゴジラ-東京SOS('03/日)」
 
何のことはない,招待券を貰ったので行った次第。
「犬夜叉」と「こち亀」と三択でした。
同時上映だった「ハム太郎」の 60分間は拷問のような時間・・・。
その後見たせいか,えらく面白かったです。
ただ,ヒロインが前作の釈由美子嬢(ゴジラのおねいさん)から吉岡美穂おねいさん(アデランスのおねいさん)に代わり,超が付く大根だったことが残念。
でもかわいいから許す(をい・・・)

3.心に残り続ける映画
  
お薦めはしません。
ただ,衝撃的な映像や,手に汗握る緊迫感が感じられるもの,映像ならではの良さを感じられるものをチョイスしてみました。
  
    「ライアンの娘('70/米)」  
 
WWIさなかの北アイルランド。
マルヌの戦いでトラウマになって進駐してきた英軍の将校と若く美しい人妻との道ならぬ恋。
巨匠デビッド・リーンの手にかかると,不倫も民族・国際紛争へとエスカレート。
美しくも厳しいケルトの自然と,逢い引きの際のはっとするような美しい背景。
そして衝撃的な結末・・・と,3時間超の長丁場を飽きさせません。
  
    「トコリの橋('55/米)」
 
制作は朝鮮動乱の終結直後。
ウィリアム・ホールデンとグレイス・ケリーという大物の競演ながら全く話題にならなかったB級作品。
海と空の両方にロマンを抱える艦載機パイロット。
束の間の家族との再会と朝鮮半島への出撃。
そして,それらを全て灰燼に帰す戦争の酷たらしさ。
今まで見た戦争映画で最も厭な気分に,そして反戦平和を希求する気持ちにさせられた一本。
似た背景題材キャストの「慕情」なんて全く問題になりません・・・。

  「炎のランナー('81/英)」
 
これがオスカーとるなんて,あの頃はまだ権威があったんでしょう。
1924年のパリオリンピックに賭ける二人の英国人青年。
スコットランド人宣教師の息子エリックは神のために,リトアニア系ユダヤ人のハロルドは英国正教会の偏見に対して民族の誇りを賭けそれぞれ走ります。
色彩を極度に抑制したような地味な映像の中から,二人の強烈な生き様と当時の国際情勢,ファッション,そしてナショナリズムといったものが自然に醸出されてきます。
奥の深い,底光りのするような佳品です。
それだけに,ちょっと見に面白いものではありませんが・・・。
 
  「コレクター('65/米)」
 
モーガン・フリーマンとアシュレイ・ジャッド(老け顔ですが,個人的にタイプです・・笑)による同名の作品のオリジナルではありません。
巨匠ウィリアム・ワイラーによるサイコサスペンスの傑作です。
何でも,当時主演のテレンス・スタンプのあまりに危ないいい男ぶりに見ていた女性が皆参ってしまった・・・とか。
  
  「新幹線大爆破('75/日)」
  
昔の東映らしく荒々しい作りの社会派サスペンス。
とにかく,最初から最後まで飽きさせません。
ヤン・デポン監督の「スピード」はどう見てもこれのパクリ。
 
4.好きな映画
爆涙状態に陥ったり,腹を抱えて笑ったり,「うーん」と感心して唸ったりした作品。
こちらは文句なしでお薦めです。  
 
  「コーリャ 愛のプラハ('96チェコ)」
  
1988年のプラハ。
チェリストである初老の男と偽装結婚により親子となった5歳の少年の心温まるエピソード。
共産主義時代の閉塞感と民主化への激動を経て待っていたのは・・・。
ラストシーンで爆涙・・・。

  「1941('80/米)」
 
興行的には大コケ。
しかし,20年以上前のスピルバーグはこんな見事なスラップスティックコメディを作っていたんです。
私にとってのスピルバーグの最高傑作。
今後全く期待できないことが悲しい・・・。

  「機動警察パトレイバー2 The Movie(93/日)」
 
有事のアニメです。
この手の根多でしたら押井守監督以外に適任者は居ないでしょう。
細部のディテールやメカへの拘り,息をつかせぬ展開の見事さ。
我が国のアニメーション技術の優秀さを,まざまざと見せてくれる作品。
 
  「風とライオン('75/米)」
 
1904年の所謂「モロッコ危機」を背景に,北アフリカのリフ族の族長ライズリとセオドア・ルーズベルト大統領との虚々実々の駆け引きを描いた歴史大作。
ショーン・コネリーがすっかり「007」から脱皮して,アラブの英雄を骨太に演じきっています。
ラストの戦闘シーン,クライマックスではあまりのかっこよさに・・・。

  「ライトスタッフ('83/米)」
  
1960年代初頭のアメリカ。
ソ連に追いつけ追い越せの宇宙開発競争で,極めて見切り発信的なマーキュリー計画を政府は推進。
「マーキュリー7」と呼ばれた宇宙飛行士たちと,孤高のテストパイロット,チャック・イェーガーの物語。
骨太な男のドラマ。
 
勿論,これ以外にも心を打たれた作品や,頭をガツンと殴られたような衝撃を受けた作品は多く存在しますが,また時間がたてばラインナップも変わることでしょう・・・。
 
5.愛する人と観たい映画
 
私も3,4の作品はお薦めしませんね。
う~ん,難しい(笑)。
いい男の出ていない映画(爆)
若い頃は,基本的に映画を見てのデートはあまりしませんでした。
2~3時間会話が途切れますからね・・・。
因みに今まで女性と見たのは,「ホット・ショット」,「クリフハンガー」,「ウェディング・バンケット」,「ミセス・ダウト」,「アポロ13」ぐらいしか思い浮かびません・・・。

6.オススメホラー
 
食わず嫌いを承知で・・・,ホラー駄目なんです。
血しぶきとか凶器とか・・・。
「エクソシスト」も「オーメン」も「バタリアン」も「サスペリア」も駄目でした・・。 強いて上げれば,ホラーと言えるかどうか分かりませんが「エイリアン」は見事でした。
 
7.持っているDVD
 
音楽ソフトに比べると多くないです。以下,隣の棚に立てているのを見て・・・。
「SWトリロジー」,「同EP2」,「サウンド・オブ・ミュージック」,「史上最大の作戦」,「大脱走」,「太陽の帝国」,「アイアン・ジャイアント」,「雨に唄えば」,「踊る大紐育」,「タイタニック」(何故か持っている-勿論貰った),「ブレードランナー」,「ライトスタッフ」,「メンフィスベル」,「ブレイブハート」,「ダークブルー」,「頭上の敵機」,「太平洋航空作戦」,「レマゲン鉄橋」,「633爆撃隊」,「遠すぎた橋」,「空軍大戦略」,「トラトラトラ!」,「インディー・ジョーンズトリロジー」,「ベン・ハー」,「十戒」,「ギャラクシークエスト」,「裸の銃を持つ男」,「ネバーセイ・ネバーアゲイン」,「ワールド・イズ・ノット・イナフ」,「007私を愛したスパイ」,「パトリオット」,「アポロ13」,「パットン大戦車軍団」,「ピノキオ」,「くまのプーさん」,「ダンボ」,「メリー・ポピンズ」,「コーリャ愛のプラハ」,「紅の豚」,「ネバーエンディングストーリー」・・・,結構有った・・・。
 
8.「お気に」の監督・俳優たち…
 
最近の事情に疎いしなぁ・・・。
  
    監督→→→前述のウィリアム・ワイラーにデビッド・リーン,ロバート・ワイズ。
                 アルフレッド・ヒチコック(一作も入ってないやん),ジョン・ミリアス,ピーター・ハイアムズ。
  俳優→→→若くないので,おっさんや爺様が好きですね。
                 アンソニー・ホプキンス,エド・ハリス,カーク・ダグラス,レスリー・ニールセン・・・。
                 ラルフ・リチャードソン,ジェームズ・コバーン,ピーター・セラーズ・・・。
                 トム・ハンクスとジョージ・クルーニーが20年もしたらこうなることに期待。
                 どうも若いのは小粒で・・・。
                 ユアン・マクレガーやジュード・ロウはいい男と思いますけど・・・。
                 女優は・・・,自分のタイプばかりたくさんあげそうなので自粛。   

勝手に追加で…     
 
9.好きな作曲家は?
 
音楽に関しては,うるさいですよ(笑)。
マックス・スタイナー,バーナード・ハーマン,ビクター・ヤング,ディミトリ・ティオムキン,ヘンリー・マンシーニ,ノエル・クインラン,ジョン・アディスン,ロン・グッドウィン,エルマー・バーンステイン,ジェリー・ゴールドスミスなどというオールドネームと,マルコム・アーノルド,モーリス・ジャール,ビル・コンティ,ジェームス・ホーナー,ブルース・ブロートンといった現役まで,素晴らしい劇伴スコアを提供しています・・。

10.好きなジャンルは??
 
もうお分かりですよね。
WWIIの戦争映画,歴史スペクタクル,60年代までの西部劇・・・といったところでしょう。
ただ,敢えてノンジャンルで片っ端から面白そうなやつを見ます。
意外に苦手なのは,法定サスペンスかも・・・。
恋愛ものは割と好きです。
それも,ベタなやつだったり・・・。
あ,お笑いお莫迦映画は大好きです。
「ピンクパンサー」DVDBOXが欲しいです・・・。
 
・・・ということで,ワープロにして6ページもの長大エントリとなってしまいました。勿論,バトンはお渡ししません。
ただ,
「あ,面白そう」
と思ったら,根多にしていただくと嬉しいです。
最後まで読んで下さった方々,ありがとうございました。
2005/10/8

633 SQUADRON

知る人ぞ知る,というか,航空機映画の傑作として,そしておそらくあの「スター・ウォーズ」にまで影響を与えたと思われる作品。
今年4月にDVDが再販なったのを機に,先月末にオークションと通販サイトを探し回って,新品を定価の\1,000落ちで購入。
勿論送料無料。

内容は至って単純。
1944年(原作では43年だったと思う),D-Dayを前に,英空軍(以下RAF)ノルウェーのフィヨルド奥にある独軍の秘密兵器(V2ロケットのことだろう)の燃料工場の破壊を計画。
しかし,そこは,フィヨルドの断崖と対空機関砲陣地に囲まれた難攻不落の場所だった。白羽の矢を立てられた633爆撃隊のグラント少佐(クリフ・ロバートソン)は,この無謀とも思われる計画を実行する・・・。
第二次大戦下,RAFの誇る俊足戦闘爆撃機デ・ハビランド・モスキートの活躍を描いた戦争アクション映画の傑作。

いやー,もう,全木製である「モスキート」爆撃機のフォルムに釘付けでした。
その名の如く蚊のように細くスマートな機体と思っていたのですが,細部まで嘗めるように追いかけるフェティッシュ(笑)なカメラワークのおかげで,主脚収納部やコクピットの計器パネル等のディテールが克明にわかるとともに,意外なボリューム感のある機体であることを再認識。
12気筒のロールスロイス・マリーンエンジンの排気管の形状も確認でき,模型作りの資料として活用できそうです。
中学生の時TVで見て以来の再見となりましたが,冒頭のランディングの場面から,もう釘付けでした。
如何にも英国らしい緑の多い郊外の空港にモスキートの編隊が降り立つあたりで鳥肌が・・・。

全編の白眉にしてクライマックスでもある高度60mでのフィヨルド突入の場面は,どう見ても「スター・ウォーズ」EpIV終盤のデススター侵入です。
「スター・ウォーズ」前半,ドロイド2体が惑星タトゥーインの原野を歩くシーンは,黒澤明監督の「隠し砦の三悪人」のオマージュということは有名ですが,デススターの狭い排気通路(?)に侵入するXウィング戦闘機は,この「633爆撃隊」でのフィヨルドに侵入するモスキートへのオマージュであったことは間違いないでしょう。

ま,何と言っても40年以上前の映画でありますから,今となっては特撮技術に突っ込みどころはありますし(にしても立派なもんですが),フィヨルドがどう見ても川にしか見えなかったり,目標軸線に乗ったモスキートが機銃掃射で対空砲陣地を攻撃したり,襲来する敵戦闘機がメッサーシュミットBf109Gに似ても似つかぬものだったり(原作でフィヨルドで迎撃するのはフォッケウルフFw190Aだった筈),肝心のモスキートもキャノピー上部に小型ドームの付いた高速偵察機型であるMk.XVIとおぼしき機体なのに,機首に機関砲が付いていたのでM.kVIとの混合型だったり,といった細部の突っ込みどころも結構ありますが,何と言ってもあれだけの「絵」を見せてくれましたので,合格点です。
それに,ロイヤル・ブルーのRAFの軍服が実に格好良い。
クリフ・ロバートソン(英国俳優ラルフ・リチャードソンと混同していた)を始めとする当時の俳優さんたちは皆軍服が似合います。
ネクタイ締めて戦争するのはRAFぐらいでしょう・・・。

最後に,音楽について。
先年亡くなった英国の作曲家ロン・グッドウィン(1925-2003)によるメインタイトルは,私的には,数ある映画音楽の中でも最高傑作の一つではないかと思われるほどの見事なものです。
航空映画のテーマに相応しく,高々とした飛翔感は感涙ものです。
20年程前にやっていたTBS系のバラエティ番組「風雲!たけし城」冒頭で使われたり(この番組には「コンバット」を始め「ラットパトロール」等戦争映画関連の曲が結構使われていました),CX系のスポーツ番組の中で松井秀喜や佐藤琢磨のバックに使われたり,と,割と耳に馴染みのある音楽だと思います。
フィルムスコア(ロンドン交響楽団)と,ずばりRAFバンド(つまり英空軍軍楽隊-女王陛下のウィンド・オーケストラと呼ばれる)による大編成の吹奏楽版(スコアが通販で手に入ります)のCDを持っていますが,サウンドトラックが欲しいところであります。

・・・ということで,またやってしまいました,長大にしてディープなエントリー。
どうも最近まともな根多が出ないようで・・・(限界・・・)。
(でも,これで私のMSNのID,koshi6331の意味が・・・・・わかっても仕方ないか・・・)
2005/8/27

スポ根映画

タイタンズを忘れない」(2000米)という映画がある。
1971年,黒人への差別意識が根強く残るヴァージニア州で,白人と黒人の高校が統合。
アメフト部では当然の如く両者の軋轢が高まっていくが,コーチとして指導することになったハーマン・ブーン(デンゼル・ワシントン)は,そうした困難に遭いながらも最強チームを作り上げていく,という実話ベースのスポ根ものだ。

白人と黒人がはっきりと乖離し,確執を繰り返す部員たちに対して,ハーマンは一発かます。
「ここでは,俺がルールブックだ!!!」

後はお決まりのスポ根路線だ。
一徹な鬼コーチによる血反吐を吐くような練習が始まり,部員たちは煩悶と葛藤を繰り返し,やがて栄光を掴み,差別意識などというものが如何に陳腐なものであるかを知る・・・。

よくアメリカのスポーツ界はプロもアマもリベラルで,選手たちもプレーを楽しんでいるのに対して,日本のそれはやたら精神注入的にして封建的で,のびのびと楽しむことなどできないから立ち後れている,などと言われているが,これは一面的な見方でしかないと思う。
スポーツの精神論的なものは,一件ラフで脳天気に見えるアメリカのスポーツシーンにも確実に存在すると思う。
この映画が最たる例だし,むしろ我が国のそれよりもより一層徹底した(つまり厳しい)ものだとも言えよう。

「パール・ハーバー」(2001),「ブラックホーク・ダウン」(2002),「パイレーツ・オブ・カリビアン」(2003)といったアメリカ万歳的な,或いは俳優の人気のみに頼った作品を手がけてきたジェリー・ブラッカイマーが制作したの中で,唯一私が気に入っている作品である。

その数年後,「ドラム・ライン」(2004)という作品を見た。
アメフトのハーフタイムショーで,華やかなドリルを繰り広げるマーチングバンドのドラマー(ドラム・コーとも言う)を扱った異色の作品だが,これもまた完璧なスポ根もので,学生時代マーチングバンドをかじったことのある私にとって興味深い作品となつた。

華やかな演奏の裏で繰り広げられる学年による格差は,我が国の大学の体育会よりはるかに徹底しており,同様の経験をしてきた私にとって納得できる考証と内容だった。
つまり1年生(西日本じゃ1回生か):奴隷,2年生:兵隊,3年生:平民,4年生:神様という図式である。
つまり高校時代,どんな実績を持っていても新入りは新入りであり,自分より明らかに腕の落ちる上級生がレギュラーに選抜されることも有り得るわけである。
練習中は勿論,普段の生活でも長幼の序的な精神を叩き込まれ,練習では上級生の竹刀と罵声が飛び交う。

そうした差別と偏見の中で,主人公の黒人少年は挫折を繰り返しつつ技術を身につけていく・・・(勿論竹刀は飛ばないが)。
そして,バンドコンテストでは・・・という,これまたお決まりのストーリーであった。

「スポーツは楽しくなきゃ」
といった言葉をよく聞くが,それは飽くまでもリクレーションとしてであって(勿論それも必要であることは重々わかった上で),結果や実績を上げるには,厳しく的確な指導と本人の努力しか無いのではないか。
そして,苦悩・煩悶・葛藤等の韜晦を経て,初めて楽しむことができるのでは,とも思う。尤も,勝つか負けるかの真剣勝負の場で,それを楽しむ余裕があるというのは凄いことだと思うが・・・。

かつて高校の野球部名物の一つに「けつバット」というのがあった。
つまり,「なってない」とバットで尻を叩かれるあれである。
そんでもって,やってくれた上級生に対し
「ありがとうございました~」
と大声て叫ぶ。
今やったら暴力行為で,高野連に提訴され,即出場停止となってしまう。

夏の甲子園優勝校に対する高野連の裁定が,最悪のものにならなかったことに安堵しつつも,その「事の起こり」に対し釈然としない私であった・・・。
2005/8/7

「ライト・スタッフ」

我が町では月遅れの七夕を祝う習慣がある。
一昨日は例によって盛大な前夜祭が開催され,昨日から明日までの三日間,繁華街を中心とした七夕祭りが行われる。

全くの偶然だが,天界では遠距離恋愛の元祖とも言うべき牽牛と織女が,年に一度の逢瀬を楽しんでいる時期に,野口聡一さんら7人を乗せたスペース・シャトル「ディスカバリー」は,国際宇宙ステーション(ISS)を離れ,明日大気圏突入しケープケネディへ帰還する。

それについて述べられたメコさまのブログに触発されて,私も少々余計なことを述べてみようかと思う・・・。

私の生まれた頃から幼少時にかけては所謂宇宙開発時代で,今では信じられないことだが,米ソが如何に先に人類を月に送り込むか,国威をかけて躍起になっていた時代だった・・・。
特に有人宇宙飛行(ガガーリン,チトフ)において完全にソ連に後れをとったアメリカは,大統領に就任したケネディが,何としても数年内に人類を月に送り込むことを宣言。
マーキュリー計画~ジェミニ計画~アポロ計画というプランの継続により,1969年7月,遂に人類は月に一歩を印す。

このあたりの,特にマーキュリー計画が如何にも見切り発車的な際どいものであったことは,フィリップ・カウフマン監督による映画「ライト・スタッフ」(1983)に詳しい(毎度僭越ながらあらすじを書かせていただいております。「全てのあらすじを参照する」をクリック)。
確か文庫でも出ていた原作はドキュメンタリーだったが,映画はそれを見事に一編の骨太なドラマとした見ごたえのある作品に仕上がっていた。

アメリカ人として初めて宇宙へ行った7人の宇宙飛行士(マーキュリーセブン)と,ベルX1機によって初めて音速の壁を破った孤高のテストパイロット,チャック・イェーガーの姿を輻輳させて描くことで陰影感と奥行きを出し,若き日のエド・ハリス(髪の毛は変わらない・・・)やデニス・クエイドの名演技や壮大なマーチを奏でるビル・コンティ(「ロッキー」のテーマのみが有名だけど・・)の音楽とも相俟って,映画にはちとうるさい(嘘です・・)私の10指に入る名作と言える・・・。

ということで,余計なことを一言。
某サイトで一度書かせていただいたのだが,実はこのマーキュリーセブンのアストロノーツの名は,あのBBC制作の「サンダーバード」のトレイシー兄弟のファースト・ネームとなっていることを割と最近知った。

1号:スコット-スコット・カーペンター
2号:ヴァージル-ヴァージル・ガス・グリソム(アポロ1号の火災事故で死亡)
3号:アラン-アラン・シェパード
4号:ゴードン-ゴードン・クーパー
5号:ジョン-ジョン・グレン(映画では,私の好きなエド・ハリスが演じていた。朝鮮戦争ではF86F戦闘機を駆りMigキラーとして名を馳せる。元上院議員。先年70過ぎにしてシャトルで宇宙に行った元気な爺様。)

ということである。
英国人は何事にも凝り性だと言われるが,こうした拘りは見事としか言いようがない・・・。

さて,七夕祭りは明日行くことにして,今宵は星空でも眺めながら,志半ばにして斃れた前述のガス・グリソムやエリソン・オニヅカを初めとする先人たちの偉業に思いを馳せるとするか・・・。
(・・・と書いていたら,橙色のX1やNASA仕様のT38にX29,さらにはマーキュリー・カプセルの模型を無性に作りたくなった・・・)
2004/12/8

「トラ・トラ・トラ!」

今年もこの日が巡ってきました(そんでもって,今年も見てしまいました,この作品)。
今日あたり,水曜ロードショーかBS2ででも↑やらないかと思ったのですが,私の好きなウォルフガング・ペーターゼン監督の「パーフェクト・ストーム」に「白い犬とワルツを」でした。
こうやって,12月8日は,過去のものとして追いやられていくのでしょうか・・。

真珠湾奇襲,というと如何にも不意打ちで卑怯,というニュアンスがありますが,戦争するのに卑怯もフェアもあったもんではないし,日本としてはジュネーブ条約にそって,宣戦布告をする予定だった筈が,大使館員の手違い(忘年会をしていた・・)から,大幅に遅れ,結果的にあのような奇襲となってしまったことを,我々はもっと認識するべきだと思います。
2001年に公開された「パール・ハーバー」では,日本が不意打ちによってオアフ島の各地を破壊し(ヒロインの,けばい看護士おねいさんのいた病院を零戦が機銃掃射していた・・),まるでゴジラのように悪逆非道の限りを尽くしますが,まさか,これを鵜呑みにして,日本人であることを恥じるような人はいないでしょう。

では,何故無益な戦争を起こしたのか?
日本の過去を罪悪視し,「謝罪せよ」と叫ぶ方々は,当時のアメリカ国務長官ハルが我が国に突きつけた「ハル・ノート」についてどれぐらい認識されているのでしょう。
戦後の「東京裁判」で唯一日本の無罪を主張したインドのバール判事は,「こんなものを突きつけられたら,モナコやルクセンブルグでも米国に立ち向かうであろう」と語っています。
所謂ABCDラインによる過酷な経済封鎖を喰らった日本の唯一の活路は,米英の利害と真っ向からぶつかる南方資源の確保であり,それこそ挑発する米英の思うつぼであり,帝国主義時代(これは欧米諸国も同様,というかより大規模)の歴史の流れだったわけです。

「トラトラトラ!」を見ると,アメリカが如何に開戦準備をしていたか,ハワイ空襲を察知していたか,暗号解読に必死になっていたかがよくわかります。
ですから,奇襲=不意打ち=アンフェアという図式は成り立たないと言えます。
何せ,機動艦隊の主役である二隻の空母,「エンタープライズ」と「レキシントン」は,事前に謎の出港をしていたわけですし・・。
ただ,現場の米軍兵士たちはたまらなかったでしょう。
日本軍の来襲を知っていたのは,ごく一部の上層部だけだったわけですから・・。
ただ,勿論日本軍の攻撃したのは軍港と飛行場を初めとする軍事施設だけで,民間施設には一発の爆弾も落としていません。
当然誘導ミサイルなんて存在しない時代ですから,恐るべき精密爆撃・雷撃という他はありません・・。

というわけで,莫迦な戦争を起こした忌むべき日,という見方もあるかと思いますが,それは,当時を知らず後世から歴史を俯瞰することができるから言えることだと思います。当時を必死に生きた人々,ましてやそれは私たちの父祖であるわけですから,そうした先達たちの労苦を否定することなど私には到底できません。
結果論で歴史を云々するのは,当時を必死で生きた人々への冒涜だと思うし,その論法で行くならば,以前も述べたように,志半ばで斃れた歴史上の人物たちは敗残者であり,悪人とていうことになってしまいます。
それは後世の人間の思い上がりではないでしょうか・・・。
我々は,あの不幸な戦争を,そして歴史を後世に伝える義務があります。
だからこそ,正しい歴史認識の必要性を痛感します。
そして,日米が公平に描かれたこの作品は,そのためには実に有効であると思います。

2004/12/6

「ハウルの動く城」

「ハウルの動く城」が好調・好評らしい。
上映開始から2日で,観客動員数・興行収入ともに2日目での記録を塗り替えたらしい。(それまでの一位は昨年の「踊る大捜査線2」)
そして,これはスタジオジブリの前作「千と千尋の神隠し」の約1.4倍に相当するらしく,観客動員総数・興行収入ともにトップ入り間違いなし,といったところだ。

私が初めて見た宮崎駿の劇場作品は「ルパン三世-カリオストロの城」だったと思うが,練り上げられたプロットと凝りに凝った演出に,当時まさに全盛とも言うべきスピルバーグの作品(「1941」とか「レイダース」とか)を見るような興奮と高揚感を感じたものだ。
その後ジブリの作品は,ほぼ制作順に見てきたが,「猫の恩返し」と「ギブリーズ」のみは未見である。

そこで,「ハウル・・」だが,何となく設定が初期の「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」を思わせて興味深い。
TVでは,宮崎アニメの「原点回帰的作品」というキャッチを使っていたが,もしそうだとしたら,是が非でも見ないではいられない。
私にとっての宮崎作品は「カリ城」,「ナウシカ」,「ラピュタ」,「トトロ」,「宅急便」,「紅豚」が全てであり,ここ10年は「もののけ」にしても「千と千尋」にしても,やたらしつこく仰々しい感じがして,往年の冴えが失われてきたように思われてならない。
そうした意味でも,初期三作に感じられた清心の気風のようなものを再び感じることができたら,と思う。
勿論,過ぎ去った時代への単なる郷愁と,私の独りよがりであることを百も承知で・・。

・・・ということで,一年ぶりで封切り行くかどうか迷っている。
土日はえらく混むこと必至だし,平日仕事終えてから行く気力も体力も無いし・・。
ただ,残念というか,私の周りにも老若(男女も)問わず大勢いるキムタクのファンの方々には申し訳ないが,この好評さと観客動員の数字が天下のキムタクあってものもなのかどうか,という点が少々引っかかる。
大人気のキムタクを起用すればヒットは見込めるわけで,ヨン様+SONYのように無敵の存在ともなり得る。
従って,ここはできるなら作品自体で勝負して欲しかった。
尤も,私が「ハウル・・」を見れば結論は出るのだろうが・・。

参考までに,こんなサイトを発見。
勿論,ごく一部の評価であるので鵜呑みにはできない点も多いだろうが,あくまでも一つの参考として・・。

因みに私のジブリ・ベスト5は,反論覚悟で
1位 「紅の豚」(92)
2位 「天空の城ラピュタ」(87)
3位 「となりのトトロ」(88)
4位 「風の谷のナウシカ」(84)
5位 「ルパン三世-カリオストロの城」(79)
次点 「耳をすませば」(95)
      「On Your Mark」
となる・・・。

2004/11/25

おじさんは怒ってるんだぞ~

題名を見て,タモリを連想された方は私と同時代人です・・(笑)。
あと,貴方が「スター・ウォーズ」のファン,若しくはマニアで,DVD-BOXの購入を検討されている,若しくは購入済みで今から鑑賞しようとしている,というのであれば,以下の文章はネタバレとなりますので,お読みにならない方が身のためだと思います。
いや,待てよ,私のように,大きなダメージを喰らわないようにするための免疫として,読んでおいた方が良いかもしれません・・・。 

Ep.IVを見て,鮮度の良い映像に驚嘆し,ディジタル・リマスタリングに成功した音質にも感心。
続くEpVはシリーズ最高傑作と私が常々思っていただけに,氷の惑星ホスでの戦闘シーンや小惑星帯のチェイスに手に汗握り,雲の惑星ベスピンでの登場人物の動きと「息子よ」,そして,ラストシーンの病院船のシーン・・・と,やはり素晴らしい作品,と再認識。
勢いで,大団円のEpVIへ。
惑星エンドアでのスピーダー・バイクのチェイスも,ルークとベイダーの一騎打ちも,ニュー・デス・スター攻撃のドッグファイトも手に汗握る・・。
そして,大団円の「イウォーク・セレブレーション」へ。
満ち足りた表情のルークとレイア,そして森の中からそれを見守るマスター・ヨーダ,オビ・ワン,そして暗黒面を脱したアナキン・・・

アナキン・・・,え,アナキンどこ・・・。
う゛・・・,こ,これは・・・。
なんで大根クリステンセンが,ここにいるんじゃぁ~・・・(絶叫)

EpIIIを見せるための姑息な手段でしょうかね・・?
だったら,オビ・ワンはアレック・ギネスおじいではなく,ユアン兄ちゃんになるはずだし・・。
せっかくの盛り上がった気分が急転直下,怒りに変わったことは言うまでもありません。
くそ~,EpIII,絶対封切りなんか行ってやらんからな・・・
過去の映像の人物を入れ替えるなんて信じられん・・(怒)。

それにしても,ずいぶん安くなったもんだ・・・

2004/11/9

"Battle of Britain"

某ヤ○ダ電機の\500割引券が残っていたので,つい買ってしまったぜ,念願の「空軍大戦略」。
スリップケース入りの高級感溢れるパッケージングも魅力だし,LDはモノラル音声だったけど,5.1chとなって音場感が広がり,音の輪郭もよりシャープでクリアになりました。
特典映像も付いて,2枚組\3,800は,決して高くないと思います。

ジャケットアートがスピットファイアMk.Iではなく(実態はMk.IXだけど),ホーカー・ハリケーンMk.IIなのが渋いけど,ちょっと残念。
尤も,( )内の理由でハリケーンになったのでしょう。
冒頭のゲーリングを迎える場面,タイトルバックと「エース・ハイ・マーチ」から画面に釘付けでした。
走っている独軍のAFVなんか本物っぽいし,ツェンダップは「本物か」と色めき立つような出来。
考証が本当かどうかわからないけど,ゲーリングが乗ってきた独の軍用列車ですら格好良い・・。

画面狭しと乱舞しまくる,スピットファイアにせMk.Iにハリケーン,そして斬られ役のハインケルHe111に,スペイン製イスパノエンジンに換装されたメッサーシュミットBf109E・・・。
CGでは絶対再現不可能な「本物」による熾烈なドッグファイトは凄いの一語に尽きます。

勿論,1940年の英国本土防空戦の経緯を,丹念に追っただけの,史実に忠実な戦争映画ですから,妙なストーリー性を期待すると肩すかしを喰らうこと必至ですが,ハリウッド作品のような派手やかさは全く感じられず,英国映画らしくひたすら渋く,且つ格調高くまとめられているのは,007シリーズで鳴らしたガイ・ハミルトン監督の手腕,と思います。

しかし,今回のDVD購入の理由はそれだけではないのです。
何と言っても,英国にとって,名誉ある勝利の記録ですから,音楽の担当は当然の如く,当時の英国楽壇の重鎮とも言うべき作曲家サー・ウィリアム・ウォルトン(1902-1983)に白羽の矢が立ちました。
ローレンス・オリヴィエが監督・主演を務めた一連のシェイクスピア映画で見事なスコアを提供していましたし(「ヘンリーV世」や「リチャードIII世」の音楽なんて身震いするほど素晴らしい!!),まさに1940年の「バトル・オブ・ブリテン」の際は,映画「少数の勝利(別名:スピットファイア)」の伴奏を付けていたという,これ以上ないような実績もありました。

ところが,何故か音楽担当が中堅のロン・グッドウィン(昨年惜しくも亡くなりました)に変更になったのです。
詳しいことは割愛しますが,ウォルトンはスコアをほぼ完成させておりまして,今回のDVDには,そのウォルトンのスコアによる音楽が場面ごとに収録されており,切り替え一つで,慣れ親しんできたグッドウィン版と遂に復活したウォルトン版の両方を楽しむことができるようになっています。
以前,英国製のフィルムスコアのCDを手に入れており,ウォルトンのスコアの一部を聴くことはできたのですが,何と言っても画像とシンクロさせての再生は,新しい作品を見ているような新鮮な驚きがありました。
笑えることに,独軍が出てくる場面では,ワーグナーの楽劇「ジークフリード」のモチーフが変奏されて使われていることに気付きました。
冒頭の「エース・ハイ・マーチ」など,すっかり「ジークフリードの音楽」に代わっていたのはご愛敬です。

尤も,一曲だけ,終盤の最後のロンドン及びドーバー上空での,一発の銃声もなく進行するドックファイトの場面で使われた「Spitfire Music-Battle in the Air」はウォルトンの作曲です。
サウンド・トラックの収録の際,指揮をしていたのが,現在の英国楽壇の長老サー・マルコム・アーノルド(「戦場に架ける橋」,「テレマークの要塞」等)でした。
これもまた,とんでもないことでして・・・。


と,言うことで,映画音楽根多は下手なクラシック音楽根多より(共通項が多いので好きなんですけど・・),余程ディープでマニアックです。
でもって,こんな根多ばかり書いていると,きっと誰も寄り付かないことに・・・(滝汗)

2004/10/29

トゥルーナイト

今夜のBS2の映画は「トゥルーナイト」。
有名なアーサー王と円卓の騎士の物語をランスロットの視点で描いたスペクタクル。

約3年ぶりに見ましたが,いやー,良かった。
例によって子どもと「クレしん」見て,ニュース見ようとしてNHKにしたら始まってしまったので,ついつい2時間ちょっと見てしまいました。

こういった歴史スペクタクルって実はわりと好きでして,50~60年代に次々と作られたのハリウッドの超大作を漁るように見た時期があります。
「十戒」,「クォ・ヴァディス」,「ローマ帝国の滅亡」,「ポンペイ最後の日」,「クレオパトラ」,「スパルタクス」,「エル・シド」,そして「ベン・ハー」。
玉石混淆ですが,いずれも「あの時代」ならではの格調が感じられる作品ばかりでした。

近年,こうした「格調」をこの手の作品に求めることは不可能なのでしょうか・・。
オスカーをとった「恋に落ちたシェイクスピア」にしても「グラディエーター」にしても,撮影技術の長足の進歩により,スペクタクル感はたっぶりなものの,何かしら空疎な印象のみが残ってしまいました。

そうした点でも,英国臭さを満載させ,原作の持つイメージ(と言っても,子どもの頃ジュニア版を読んだだけですけど・・)を歪曲させることなく,格調高くまとめられていたと思います。

但し,肝心のランスロット役のリチャード・ギアは薄汚い(失礼!)風来坊にしか見えなかったのが残念。
どうも,良い役柄ばかり貰っていて演技も悪くないとは思うものの,ファンのおねいさん方にはもうしわけないが,私はどうも彼をかっこいいと思ったことがない。
アーサー王役のショーン・コネリーの濃ゆい存在感と押し出しの強さはさすがだが,ちょっと老けすぎの感も・・・。
ヒロインのジュリア・オーモンドおねいさんは,美形ではないものの可愛らしくて○(笑)。

・・・といった具合に,結構くさしたのですが,全編に流れる故ジェリー・ゴールドスミスの見事な楽曲に痺れてしまい,それだけで評価が上がってしまいました。
「風とライオン」,「カプリコン・ワン」等,不協和音が飛び交う割と斬新な楽曲の作曲家,というイメージだったのですが,さすがに大ヴェテランだけに,英国風にブリリアントな曲想となっています。
冒頭の「アーサー王のファンファーレ」から最後の「Camelot Lives」まで,格調高い戴冠式行進曲と頌歌に酔いました。
と,いうことでDVD探したら出ておりました。
欲しいけど,今月は無理ですね。
に,しても評価辛いな・・・。

2004/10/28

またたびに食いついた猫

洗濯機のネットが破れたので,帰り道途中にある某家電量販店に寄った。
昨年暮れにオープンしたばかりで,今までTV,デスクトップPC,フラッシュメモリー,Norton等を買っているので,結構お得意様ではないか,と思ったりしている店である。

先週,注文して取り寄せてもらった部品を受け取った後,ついついPC売り場へ。
拙エントリ「猫にまたたび」の場所である。
以前は,いろいろと物色していると必ず店員が話しかけてきて,こっちがいろいろ質問したり,向こうが電卓を弾いたりして,必ず名刺をくれたのだが,どうも最近は冷やかし専門だということがばれたのか,誰も寄ってこなくなった・・・(笑)。
デジカメのコーナーを見て,HDD付きのDVDレコーダー見て,スキャナー見て,最後にDVDソフトのコーナーへ。
限定発売の安いやつを漁って,スピルバーグの「太陽の帝国」(\1,500)でも買うか,と思ったり,「633爆撃隊」はないか?などと思ったりしていたら,何ととんでもないものを見つけてしまった。

「The Adventure of Indiana Jones」コンプリートDVD BOX!!

発売されたことは知っていたし,別にそれ自体に驚いたわけではないが,通常小売り希望価格\13,800(税抜き)が年内特価で\9,800(税抜き)。
それも知っていたので,いずれ欲しいけどしばらく買えないか,と思ったところ,何と,特別限定価格\6,980(税込み)!!!しかもポイント20%還元・・・。

即,財布の中身を確認(笑)。
4つ残っていた中の1つを持ってレジへ。

いやー,やってしまった。
久々の衝動買い。
半分も埋まっていない,がら空きの駐車場から愛車を発進させた私の頭の中に,J・ウィリアムス作曲による「レイダース・マーチ」が鳴り渡り,デューセンバーグを運転している気分になったことは言うまでもない・・・。

2004/10/15

DVD出てくれ2

・「アメリカ物語
スピルバーグが主宰とも言うべきドリーム・ワークスの作品。
アニメーションであるからか,レンタル店ではディズニー作品と同じ棚に並べられていることがあるが,「アナスタシア」同様,間違いである。
可愛らしいねずみの主人公ファイベルが活躍する上質のアニメーション。
ジェームス・ホーナーの曲が素晴らしい。
続編の「ファイベル,西へ行く」も欲しい。

・「超音ジェット機
すげー陳腐な題名に思わず引くが,巨匠デヴィッド・リーンの若い頃の名作である。
音速を超えるジェット戦闘機開発に関わるテストパイロットの愛と苦悩と勝利の物語。
主演はラルフ・リチャードソン。
曲は,英音楽界の重鎮,サー・マルコム・アーノルド。

・「六番目の幸福
主演はイングリッド・バーグマンとクルト・ユルゲンス。
とあるディープな筋では「第六の幸運をもたらす宿」なる邦題。
日本軍が悪役なのが気に入らないし,クルト・ユルゲンスがオランダ系中国人というのも気にくわないが,同じくアーノルドの見事な楽曲に敬意を表して・・・。

・「ピンク・パンサー2
怪盗ファントムことチャールズ・リットン卿役のクリストファー・プラマーが若々しくてかっこいい。
怪優ピーター・セラーズとハーバーと・ロムのぶっ壊れっぷりも嬉しい。

・「がんばれルーキー
全く話題にならなかった野球もの。
運動音痴で万年補欠の少年が,あることをきっかけにメジャー・リーガーに。
清々しい結末が心地よい。
ピル・コンティによるエンド・クレジットのマーチは隠れた名曲。

どれか一つでも出てくれないものか・・・。

2004/10/3

DVD鑑賞

仕事終えてからの平日も,そして休日も映画を見に行く気力など無く,ついでに体力も精神力も,そして経済力もあまり無い私は,原則として封切りは観ない。
レンタル店のDVDが準新作になるのを待って,ようやく半年以上前の話題作を観るのが常である。
よく,
「この作品の魅力は,フルスクリーンではないとわからない」
とか
「DVDやVTRで観ても,魅力は半減」
といった評をよく目にするが,確かに昨年招待券を貰ったので封切りを観た「ゴジラ,モスラ,キングギドラ,東京SOS」は,大画面狭しと怪獣は暴れ回るわ,町は壊されるわ,戦車は走り回るわで,えらいおもしろかったが,\1,800払ってまで観るほどのものではないように思われるし,DVDでも面白さは変わらないような気もする。

今を去る20年前,「アラビアのロレンス」ノーカット版を見に行き,大スクリーンの魅力に取り憑かれ,というか,巨匠デビッド・リーン監督の作品にはまってしまい,先日書いたように見まくったが,殆どがVTRかBSのオン・エアだった。
大スクリーンの魅力を認めることはやぶさかでないが,どんな媒介でも感銘を残してくれるのが真の名画と言えるのではなかろうか。

そんなことを思いつつ,銀色に輝く「SW旧三部作」のDVD-BOXを開く。
ビスタサイズなので,ワイドTVだと良かったとか,フルスクリーンで見たのはもう26年も前か,などとあれこれ思いつつ今宵も悦に入るのであった・・。

2004/9/29

明日より美しい昨日

「ハリー・ポッターとアズガバンの囚人」の評判が良いようだ。
前にもちらっと書いたが,実はもうスピルバーグには興味がない,というか期待できない,などと偉そうなことを書いてみようかと思う。

何でも,硫黄島攻防戦やミュンヘン五輪における「黒い九月」のイスラエル選手村襲撃をモチーフにした作品を撮るらしい,との情報が入ってきたが,今となってはどうでもよいことのように思われてならない。

迫り来る目に見えない恐怖が戦慄もんの「激突」(73)でのデビュー以来,「ジョーズ」(75),「1941」(79),「レイダース-失われた聖櫃」(81),「E.T」(82),「レイダース2-インディアナ・ジョーンズ-魔宮の伝説」(84),「太陽の帝国」(89)あたりまでは,外れがない,と言うべきか,新進気鋭らしい勢いがどの作品にも感じられ,「スピルバーグの新作」というだけで,萌え萌えになったものだ。

ところが「インディアナ・ジョーンズ-最後の聖戦」(90?),「フック」(91)辺りは,まだ80年代の余得が残っていたようなのだが,「シンドラーのリスト」(93)は「なんじゃこりゃー」だったし,大いに期待していた「プライベート・ライアン」(97)も??。
そんでもって,「ハリー・ポッター」2つに「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」(02)。後者は,軽妙洒脱なテイストが一貫しており,主演のディカ様の役作りに??はついたもののそこそこ楽しめたが,私はどうしてもあの「ハリー・ポッター」シリーズが好きになれないのだ。

原作を読むほどの読書家じゃないし,そこまで入れ込んでいるわけではないので,作品を云々する資格があるかどうかわからないが,とにかく私にとっては退屈で極まりない代物に見えた。
あの魔法大会(?)の場面も,スペクタクル感満載の筈が,私のようにねじれた感性の持ち主が観ると,「すげーだろ,CGを駆使すりゃ,こーんなことなんてちょろいんだぜ,観てみろよ,この素敵なファンタジーを」と首根っこ掴まれて,無理矢理見せられている気分になった。

「シンドラー~」はいかにもユダヤ人の一視点からしか歴史を俯瞰していないし(彼はユダヤ系なのでやむを得まいが),「プライベート~」に関しては,公平・公正な戦争映画は絶対スピルバーグに作れっこない,と確信することとなった。
それに,明らかにオスカー狙いが見え見えってのも実にあざとい。

あの新進気鋭の時代,徹底的にはしゃぎ,踊り,破壊しまくる(そしてそれらが,ぴたりとツボにはまった)「1941」を制作した頃の彼はもう存在し得ないのだろう・・。

全く関係ない話題だが,先日,珍しくヘルベルト・フォン・カラヤンのCDを聴いた。
基本的に人気のあるものに背を向ける私であるので,数百枚ある自室のCD棚にカラヤンのCDは3枚しか無い。
その希少な1枚,曲はシベリウスの第2 交響曲とレスピーギの交響詩「ローマの松」。
演奏は,当時EMIの敏腕プロデューサー,ウォルター・レッグがロンドンの腕っこきを集めて組織したフィルハーモニア管弦楽団。
1958年,ステレオ録音草創期のものだが,一言で言えば,とんでもなく勢いのある演奏だった。
どちらも,80年代に手兵ベルリン・フィルとの録音が残されているが,到底これを凌ぐものではない。

明日より美しい昨日,は確かに存在するものなのだろう・・。

2004/9/26

DVD出てくれ・・・

朝9時過ぎ,惰眠を貪っていたら,ペリカン便に起こされた。
そうだ,一昨日発売のスター・ウォーズ」旧三部作のDVD BOXを注文していたことを思い出す。
銀と黒を基調とした,高級感溢れるBOXにDVDが4枚(1枚は特典ディスク)。
勇んでEp4を再生してみる。
メインタイトル冒頭の音色の歪みは旧来通りだが,リマスタリングの効果か音質はVTRやLDとは比較にならないし,映像も,暗いスターデストロイヤー船内をドロイド2体が彷徨い歩く場面など,SN比が悪くなりがちなところだが,見事に改善されている。
早速,外部スピーカーに繋ぐと,サラウンド効果も抜群。
それにしても,どうして今までDVDにリカットされなかったのだろう・・(Ep1,2は有るのに・・・)。

同様に,DVD化が長く待ち望まれていたシリーズものに,「ピンク・パンサー」がある。
こちらは「SW」より一足早く発売が完了。
ただ,価格が6枚で\12,432円と「SW」の4枚\7,980に対して高いのが,やむを得ないとはいえ手を出せない原因になっている。
さらには,どうした理由か「ピンク・パンサー2」が収録されていないのも,踏み切れない理由になる。
どうせなら,せっかく「暗闇でどっきり」と「ピンクの豹」が収録されているのだから,番外編とも言うべき「クルーゾー警部」と「ピンク・パンサーの息子」を入れたコンプリートBOXにするか,ブレーク・エドワーズ監督(奥さんはジュリー・アンドリュースだそうな)作品でまとめるか,にして欲しかった。

個人的にDVD化を期待したいのは,スピルバーグの「1941」。
どうも「ET」が爆発的にヒットしたからなのか,近年では「ハリー・ポッター」のせいか,スピルバーグというと,ファンタジーを撮る監督,みたいなイメージが固着し,晩年の黒澤明同様にブランド・バリュー化しているような気がするのだが,まだまだ気鋭だった70~80年代初頭には,こんなおバカ映画も撮っていたのだ。
散りばめられたお笑いのセンスが最高で,如何にもアメリカらしい大仕掛けなスラップスティック・コメディといった感じで,これこそスピルバーグの最高傑作,と私は思うのだが・・・(80年春の公開は大コケだった・・)。
86年の元日,年が明けて間もなくの深夜,何故か民放で突然放送され,βのVTRで録画したテープが今も押し入れのどこかに眠っているはずだが,怪優ジョン・ベルーシの吹き替えを熊倉一雄さんが行っており,これが絶品であった。
発売は決定した,との報告を聞いて久しいが,吹き替えの収録は厳しいかもしれない・・。

後は,個人的に好きなジョン・ミリアス監督による「風とライオン」(75)か。
これもLDはあったもののDVD化の話は全く聞かない。
と,言うより,作品自体が忘れられているような気もする。

まだまだあるぞ。
巨匠デビッド・リーン監督の作品は,「アラビアのロレンス」と「戦場に架ける橋」,「戦争と平和」,「インドへの道」以外は,無いのではないだろうか。
「ライアンの娘」はぜひとも欲しい。
あ,無理を承知で「旅愁」と「超音ジェット機」も・・。

・・・と気楽に書くつもりが,こんな長さに・・・。
(済みません,IE6.0以外のブラウザの方,長いURLをまとめようとHTMLタグをいじってみたのですが,私のスキルでは今のところ無理でした・・・。また挑戦してみますが・・。不自由をおかけして申し訳ありません・・。)

2004/9/22

ウォー・ムービー頌

実は,戦争映画が大好きです
時節柄,不謹慎と思われるかもしれないし,反動とか,右傾とか,好戦的とか,誤解を招くことが多いのですが(大汗),本音ですので隠さず言います。

男というのは,ある意味どうしようもない生き物で,多かれ少なかれ,子どもの頃に戦争ごっこや忍者ごっこ,さらにはチャンバラなんてものを経験しています。
あと,乗り物も好きじゃないですか。
例えば,うちの愚息は赤いお馬さんが好きだし,今年のF1のドライバーとコンストラクターを全部言えたりします(私は教えたりしていませんよ,断じて・・)。
つまり,そんなことの延長が私である,というか,それが万年三歳児たる所以でして・・。

例えば,最近見た「エニグマ奪還」
冒頭の偽Ⅲ号戦車の転輪が唸りを上げると,胸が高鳴ります。
最近は駄作しか出さないスピルバーグの「太陽の帝国」の終盤,飛来するP51Dマスタングの勇姿に,敵国ながら天晴れ,と思ったりします。
クリント・イーストウッドが82年に制作・主演した「ファイヤー・フォックス」では,旧ソ連へ進入のため,アメリカ本土から飛び立つF5EタイガーⅡに痺れます。
「地獄の黙示録」の例の場面,「ヴァルキューレの騎行」をバックに,UH1Dヘリがヴェトコンの村を襲撃する場面では鳥肌が立ち,ナパームでジャングルを掃蕩するF5Aの銀翼に戦慄します・・。

ということで,やっばり危ねーじゃねーか,と,なりそうですが,何故敢えて戦争映画を見るのか(しかも,見たら厭~な気分になるのを承知で・・), ということを改めて考えてみました。

答えは簡単,一言で言えば,正史の理解に尽きます。
「戦争映画」と一言で言っても,娯楽性・アクション性の高いものやお笑いものまであるし,勿論「プライベート・ライアン」のようにあまりのリアリティの追求から,酷い場面のみがクローズアップされてしまったものもあるわけですが,この場合の正史とは,史実に即して制作されたもの,或いは史実を背景に語られるもの,と言えると考えます。
人類の最大の愚行である戦争を正しく理解認識し,二度とその愚を繰り返さないためにも,正確な歴史認識に基づき,双方に公平平等な立場で作られた戦争映画こそ,見るべき価値のあるもの,と私は判断します(勿論,関連した文献を見ることで,理解はさらに深化します)。

昨年夏,おすぎがTVで言っていました。
「私は平和主義者だから,戦争映画は見ない」
と。
戦争を正しく理解せずして,何の平和主義なのか・・・。

今まで見て,上記の条件に当てはまる戦争映画を挙げておきます。

風とライオン」,トラ・トラ・トラ!」,空軍大戦略」,パットン大戦車軍団